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サイト売却の契約は署名前に何を見る?8条項の確かめ方と売却後に残る責任【2026年10月時点】

2026-10-13

この記事の要点

条文は2026年10月13日に e-Gov 法令検索で確認しました(2026年10月時点)。この記事は法的な助言ではありません。

サイト売却の契約は、譲渡対象・代金と引渡し・売却後の責任・競業避止など8条項を署名前に確かめれば、残る責任の見当がつく

サイト売却の契約とは、サイトの権利を買主に移し、代金を受け取る約束を書面にしたものです。売買に当たる場合は、民法の売買の規定が基本になります。民法555条は、売買を「当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し」、相手方が代金を支払うことを約して効力を生ずる契約と定めています。サイトの譲渡契約が売買に当たるか、売買以外の有償契約として売買の規定が準用される(民法559条)かは、出典に書かれていないため、この記事では「当たる場合」と書きます。

中小企業庁の「中小M&Aガイドライン(第3版)」(令和6年(2024年)8月)は、最終契約で取り決める主な内容として、譲渡対象・譲渡時期・譲渡対価・支払時期と方法・表明保証条項・補償条項・クロージングの前提条件・競業避止義務・契約の解除事由などを挙げています(公式PDF p.49)。個人事業主の中小M&Aは事業譲渡(営業譲渡)の手法を用いるのが通常、とも書かれています(同 p.49)。ただしこのガイドラインは中小企業のM&Aが対象で、個人のサイト売買に直接適用されるとは書かれていません。

次の表は、ガイドラインの項目と民法などの条文をもとに、編集部が署名前に引く8条項へ整理したものです(2026年10月時点)。「避けたい書き方」「こうすればOK」は編集部の整理で、条文が定める文言ではありません。

条項 確かめること 避けたい書き方 こうすればOK 根拠(第何章)
1. 譲渡対象 何を・誰の名義で移すか 「サイト一式」とだけ書き、移せない物も含めてしまう ドメイン・データ・アカウント・権利を一覧にし、移せない物は外すか別扱いと書く 第2章。民法539条の2、著作権法59・61条、各ヘルプ
2. 代金と引渡し 引き渡す前に代金が預けられているか エスクローも支払期日も未払い時の解除も無いまま、先に引き渡す エスクローの有無を確認し、無ければ支払期日と未払い時の解除を契約に入れる 第3章。民法541・542条
3. 検収 買主が確認する基準と日数 基準も日数も書かず「問題が無ければ完了」とだけ書く 基準と日数を契約で決める(日数は出典に無いため、相手と取り決める) 第3章
4. 表明保証 自分が言い切る数字・権利関係が事実か 期間も上限もない定型の条項をそのまま受ける 管理画面で数字を確かめ、期間と上限を確認する 第5章。ガイドライン p.22・p.53
5. 契約不適合 売却後に何を、いつまで問われるか 責任の期間・上限が書かれていないか、読み取れない 民法の定めと見比べ、契約の期間・上限を専門家に確認する 第4章。民法562〜566条
6. 競業避止 売却後に同種のサイトを運営してよいか 範囲・期間・地域を書かず、「一切の競業をしない」とだけ書く ジャンル・期間・地域を具体的に書く 第6章。会社法21条、商法16条
7. 個人情報 会員や問い合わせの個人データを渡すか 渡し方も取扱いも書かずにデータを移す 渡す範囲と取扱いを専門家と詰める 第7章。個人情報保護法27条
8. 解除 代金未払いなどのとき契約を解除できるか 解除の条件が書かれていない 催告による解除と、直ちに解除できる場合を確認する 第3章。民法541・542条

契約の出どころで、重点的に引く行が変わります。

経路の比較、印紙税、税、手続きの全体はサイト 売却 手続きに、消費税はサイト 売却 消費税にあります。この記事は契約条項の中身に絞ります。

契約を結ぶ前の段階の秘密保持契約(NDA)はサイト 売却 秘密保持で詳しく解説しています。

譲渡対象は「何を・誰の名義で移すか」を一覧にし、AdSenseのように移せない物は契約から外すか別扱いと書く

譲渡対象は、サイトによって中身がかなり違います。次の表で、自分のサイトにある物の行を引いてください。確かめ方は、各管理画面で自分の権限を開くことです。

移転物 移せるか(公式・条文の範囲) 契約での書き方(編集部の整理) 確かめ方
ドメイン・サイトのデータ 出典に個別の規定なし 何を渡すかを一覧にし、移転の方法を書く 登録しているドメインの管理画面、サーバーの管理画面
AdSenseアカウント 他のユーザーに譲渡できない(Google AdSense ヘルプ) 「アカウントは譲渡対象外」と書く。買主が自分のアカウントを使う前提にする AdSenseの管理画面で、自分の権限を見る
Search Console 別のユーザーを確認済み所有者に追加するには、そのユーザーの個人用の確認トークンをプロパティに追加する必要がある。プロパティには1人以上の確認済み所有者が必要 買主を所有者に追加する手順と、売主の権限をいつ外すかを書く Search Consoleの「設定」で所有者の一覧を見る
Googleアナリティクス 「管理者」の役割は、ユーザーの追加・削除、役割・データ制限の割り当てができる 買主に管理者権限を付与する時期を書く アナリティクスの管理画面で、自分の役割を見る
外注ライターの記事・素材 著作権は全部または一部を譲渡できる。著作者人格権は譲渡できない 著作権の譲渡を受けた記録を確かめ、翻案権等の扱いを契約に書く 外注時の契約書、納品時のやり取り
結んでいる契約(サーバー・外注・広告) 相手方が承諾すれば、契約上の地位が第三者に移転する 引き継ぐ契約と、相手方の承諾の取り方を書く 契約の一覧を作り、相手方に確認する

AdSenseアカウントは他のユーザーに譲渡できないため、「アカウントも渡す」という書き方は契約に入れられません。アドセンスサイトの売り方はアドセンスサイト 売却で扱っています。

外注記事の権利は見落としやすい点です。著作権法61条1項は、著作権の全部または一部を譲渡できると定めています。同条2項は、著作権を譲渡する契約で27条(翻訳権、翻案権等)と28条(二次的著作物の利用に関する原著作者の権利)の権利が譲渡の目的として特掲されていないときは、これらの権利は譲渡した者に留保されたものと推定する、と定めています。買主がサイトの記事を書き換える(翻案する)前提なら、契約に特掲する(27条・28条の権利も譲渡すると契約書に明記する)か確認が要ります。著作者人格権は著作権法59条で譲渡できません。契約で「著作者人格権を行使しない」と定める例はありますが、その効力は出典に書かれていないため、専門家に確認してください。

売主が結んでいる契約(サーバー・外注・広告)を買主に引き継ぐ場合は、民法539条の2により、相手方の承諾が要ります。買主が引き継ぎたい契約があるときは、先に相手方へ確認してください。必要書類や権限の準備はサイトM&A 必要書類で確認できます。

代金を受け取る前に、エスクローで預かられるかを契約で確かめ、無ければ支払期日と未払い時の解除を契約に入れる

売主の不安は、代金が支払われないまま、サイトを引き渡してしまうことです。確かめる順序は2つです。

  1. エスクロー(代金を第三者が預かる仕組み)があるか。ある経路なら、引き渡す前に代金が預けられます
  2. 無い経路(個人間など)は、支払期日と、未払いのときの解除を契約に書く

ラッコM&Aの公式ページ(2026年10月13日確認)では、エスクローサービスの流れは「買主の送金完了後に譲渡対象物の引き渡し開始、検収の完了後に売主への送金」です。引渡し完了後に買主が検収し、問題がなければ買主が検収完了処理を行います。預かっていた売買代金は、3営業日以内に売主指定の銀行口座へ送金されます。検収期間の日数や検収の基準は、公式ページに記載がありません。

  1. 【エスクローあり】買主が代金を送金する(預かられる)
  2. 送金の完了後に、売主が引渡しを始める
  3. 買主が検収し、問題がなければ検収完了処理をする
  4. 預かっていた代金が売主へ送金される(ラッコM&Aは3営業日以内)
  1. 【預かりの記載が無い流れ】成約する
  2. データやドメイン等を移転する
  3. その後に代金が支払われる
  4. この流れでは、支払期日と未払い時の解除を契約で確認する

次の表は、順序を比べたものです(2026年10月時点。ラッコM&Aは公式ページ、SiteBuyは公式サイト、ガイドラインの行は中小M&Aガイドライン p.49 による(個人のサイト売買への直接適用は書かれていない))。

経路 順序 検収 支払の時期 引渡し前の代金の保全
中小M&Aガイドライン(中小企業のM&A向け) 契約締結後、クロージング(決済)を迎える 出典に日数なし 譲渡対価はクロージングを迎えて初めて支払われるのが通常 出典に記載なし。契約で確認
ラッコM&A(プラットフォーム) 買主の送金完了後に引渡し開始 引渡し完了後に買主が検収。基準・日数は公式に記載なし 検収完了後に売主へ送金(3営業日以内) エスクローで預かられる
SiteBuy(買取) 成約後にウェブサイトの移転(データやドメイン等)、その後にお支払い 移転の完了条件・検収の基準は公式に記載なし ご成約から最短7営業日で買取完了(最短値で保証ではない) 公表の流れに記載なし(支払期日を契約で確認)
個人間 契約で決める 契約で決める 契約で決める 契約で支払期日と解除を書く

表のSiteBuy行は、SiteBuyが公表している流れ(成約後に移転、その後に支払い。最短7営業日は保証ではない)を書いたもので、代金の預かりについては公表の流れに記載がありません。「SiteBuyなら安全」といった意味ではありません。

解除の根拠は民法にあります。541条は、当事者の一方が債務を履行しないとき、相当の期間を定めて履行の催告をし、その期間内に履行がなければ契約を解除できると定めています(不履行が契約及び取引上の社会通念に照らして軽微なときを除く)。542条1項は、債務の全部の履行が不能のとき、履行拒絶の意思表示が明確なときなど、催告なしで直ちに解除できる場合を定めています。各号に条件があるため、自分の契約で何が当たるかは専門家に確認してください。

避けたい書き方 こうすればOK
代金の支払期日を書かず、先にデータとドメインを渡す 支払期日を日付で書き、未払いのときの解除を契約に入れる
検収が「問題が無ければ完了」とだけ書かれ、基準も日数も無い 検収の基準と日数を契約で決める(日数は出典に無いため相手と取り決める)
エスクローの有無を確かめずに引渡しを始める 引渡しの前に、代金が預けられているかを確認する

契約の手続き全体はサイト 売却 手続きにまとめています。

売った後の責任は、買主が不適合を知った時から1年以内に通知しなければ追完・減額・損害賠償・解除ができないのが民法の定め(種類・品質の場合)

売った後も売主に残る責任の一つが、契約不適合責任です。民法562〜566条の内容を表にしました(2026年10月時点)。サイトの売買に当たる場合を前提にしています。

責任・期間 民法の条 条件 契約で確認する点
追完(修補・代替物の引渡し・不足分の引渡し) 562条1項 引き渡された目的物が種類・品質・数量で契約の内容に適合しないとき。請求するのは買主 何を「不適合」とするか、追完の方法
代金の減額 563条1項 買主が相当の期間を定めて追完を催告し、その期間内に追完がないとき(追完不能・拒絶などは同条2項) 減額の算定の方法
損害賠償・解除 564条 追完請求・代金減額請求と併せて、損害賠償の請求と541・542条の解除権は妨げられない 賠償の上限
通知期間1年 566条 売主が種類・品質について契約の内容に適合しない目的物を引き渡した場合。起点は買主が不適合を知った時 契約の期間・上限と見比べる
知っていた売主には適用外 566条ただし書 売主が引渡しの時に不適合を知り、または重大な過失によって知らなかったとき 売主として知っていることを事前に伝える

1年は「買主が不適合を知った時から」の通知期間です。引渡しから1年で売主の責任が終わるという意味ではありません。数量・権利の不適合は566条の対象外で、権利の不適合は565条で別に扱われます。請求権が最終的にいつまで残るかは、この記事では扱いません。期間の見通しは専門家に確認してください。

  1. サイトを引き渡す
  2. 買主が不適合を知る(1年の起点はここ。引渡しではない)
  3. そこから1年以内に、買主が売主へ通知する
  4. 通知が無ければ、追完・減額・損害賠償・解除ができない(売主が引渡しの時に知っていた、または重大な過失で知らなかった場合は、この制限は適用されない)

民法567条1項は、売主が買主に特定した目的物を引き渡した後に、双方の責めに帰することができない事由で目的物が滅失・損傷したとき、買主は追完請求・減額・損害賠償・解除ができず、代金の支払も拒めないと定めています。サイトの引渡しの時点を契約で何と決めるかが、この規定とつながります。当てはめは専門家に確認してください。

契約で責任の期間や上限を特約で限定できるかは、出典に書かれていません。「契約書に期間と上限があるか」を確かめ、民法の定めと見比べたうえで、専門家に見せてください。

避けたい書き方 こうすればOK
責任の期間も上限も書かれていない 期間と上限を契約書で確認し、読み取れなければ専門家に見せる
「引渡しから1年」と思い込んで、契約を確かめない 民法の1年は「知った時から」と理解したうえで、契約の期間の起点を確かめる

表明保証は「売主が言った数字や権利関係は真実」という約束なので、自分の数字を確かめ、期間と上限のない条項は慎重に見る

表明保証条項とは、一方当事者が他方に、ある時点で契約に関する事項が真実かつ正確であることを表明し、その内容を保証する条項です(ガイドライン p.22)。時点は、一般的には最終契約締結時とクロージング時の両方です。違反に基づく損害賠償や契約の解除といった補償等の規定も、通常設けられると説明されています(同頁)。

個人サイトで表明を求められやすい事項は、売上・PV・権利・外注素材の権利関係です(編集部の整理)。契約書に書く前に、自分で次を確かめてください。

  1. 売上は、ASP・AdSenseの管理画面の数字と一致しているか
  2. PVは、Googleアナリティクスの数字と一致しているか
  3. 記事・画像・素材の権利が自分にあるか(外注の場合は、権利を譲り受けた記録があるか)
  4. 結んでいる契約と、その相手方の承諾が要るかを一覧にしたか

ガイドライン(p.53)は、定型的に無期限・無制限の表明保証条項や適用場面が判然としない条項を設定することは慎重に検討すべき、としています。譲り渡し側が過大な責任を負う懸念があるためです。期間と責任の上限が書かれていない表明保証は、そのまま受けないで確認してください。ただしこのガイドラインは中小企業のM&A向けで、個人のサイト売買への直接適用は出典に書かれていません。

事業者の例として、SiteBuyは査定に必要な資料を正しく提出しない、または提出内容に虚偽がある場合を、買取対象外の条件の一つにしています。これはSiteBuyの条件であり、契約条項の説明ではありません。売主が出す数字の真実性が前提になる例として挙げています。情報の虚偽や欠落が見送りの理由になる話はサイト 売却 審査で扱っています。

避けたい書き方 こうすればOK
確かめていない売上・PVを、そのまま契約に書く 管理画面の数字をその時点の値として書く
期間も上限もない表明保証を、定型のまま受ける 期間と上限を確認し、決まっていなければ専門家に相談する

競業避止は、会社なら会社法21条・個人商人なら商法16条に定めがあり、サイトが当たるかは確認が要るので、範囲・期間・地域を契約で書く

競業避止とは、売却した後に、同じ事業を売主が再開することを制限する決まりです。会社法21条と商法16条に定めがあります。次の表は条文を並べたものです(2026年10月時点)。

項目 会社法21条(事業を譲渡した会社) 商法16条(営業を譲渡した商人)
当事者の別段の意思表示が無い場合 事業を譲渡した日から20年間、同一の市町村と隣接する市町村の区域内で、同一の事業を行ってはならない 営業を譲渡した日から20年間、同一の市町村と隣接する市町村の区域内で、同一の営業を行ってはならない
行わない旨の特約をした場合 特約の効力は、譲渡した日から30年の期間内に限る 同左(30年の期間内に限る)
不正の競争の目的 前二項にかかわらず、同一の事業を行ってはならない 前二項にかかわらず、同一の営業を行ってはならない

個人のサイト運営者が「商人」に当たるか、サイトが「営業」や「事業」に当たるかは、出典に書かれていません。この表は条文の内容であり、自分のサイトに当たると断定するものではありません。当たるかどうかは専門家に確認してください。

条文は「当事者の別段の意思表示がない場合」の定めです。契約で範囲を書けば、その内容が基準になります。契約に書く範囲は、ジャンル・期間・地域の3点です(編集部の整理)。

避けたい書き方 こうすればOK
「同種のサイトを一切運営しない」とだけ書く 「同じジャンルのサイト」を具体的に定義し、期間と地域を書く
期間が書かれていない 期間を年数で書く。会社法21条・商法16条は、特約の効力を30年の期間内に限る
別ジャンルまで制限される 制限するジャンルの範囲を、売るサイトの範囲に合わせる

もう一つ、サイト名の続用があります。会社法22条1項は、事業を譲り受けた会社が譲渡会社の商号を引き続き使用する場合、譲受会社も譲渡会社の事業によって生じた債務を弁済する責任を負うと定めています。同条3項は、譲渡会社の責任は、事業を譲渡した日後2年以内に請求または請求の予告をしない債権者に対して、その期間を経過した時に消滅する、としています。商法17条1項に個人商人版があります。買主がサイト名や屋号を引き続き使う場面での確認点ですが、当てはまるかは出典に書かれていません。

競業避止の概観や、経路ごとの確認点はサイト 売却 手続きで確認してください。

会員や問い合わせの個人データがあるなら、渡し方と取扱いの条項を専門家と詰める

会員登録や問い合わせフォームで個人データを持つサイトは、データの渡し方が論点になります。個人情報保護法27条1項は、個人情報取扱事業者が、あらかじめ本人の同意を得ないで個人データを第三者に提供してはならない(同項各号の例外を除く)と定めています。同条5項2号は、合併その他の事由による事業の承継に伴って個人データが提供される場合、提供を受ける者は、同条1〜4項の適用では第三者に該当しない、としています。

個人が運営するサイトが「個人情報取扱事業者」に当たるか、サイトの売買が「事業の承継」に当たるかは、出典に書かれていません。そのため、会員や問い合わせの個人データがあるときは、契約書の取扱い条項を専門家と詰めてください。

なお、2028年7月16日に施行予定の改正があります。27条では号の追加などが予定されていますが、この章で引いた1項と5項2号の部分は改正後も同文です(2026年10月時点)。個人データを持たないサイトは、この章を読み飛ばして構いません。

署名前の最後は、条項チェックの結果を持って専門家に契約書を見せること。見せる優先順は契約の出どころと中身で決まる

条項を確かめても、判断が分かれる点は残ります。ガイドライン(p.19)は、最終契約を締結しようとする際に、契約内容の妥当性や、合意した内容が契約書に適切に反映されているかについて弁護士に意見を求めることを、広義のセカンド・オピニオンに当たるとしています。ただしこれは中小M&A向けの記載で、個人のサイト売買への直接適用は出典に書かれていません。税の扱いは税理士に確認してください(消費税はサイト 売却 消費税)。

専門家に見せる優先順は、契約の出どころと中身で決まります(編集部の整理)。

専門家に見せる前の持ち物

  • 契約書(案)と、第1章の表で印を付けた条項
  • 結んでいる契約(サーバー・外注・広告)の一覧
  • AdSense・Search Console・Googleアナリティクスの管理画面で確認した、自分の権限
  • 売上・PVの数字(管理画面の値)
  • 外注ライターと素材の権利関係の記録

契約書を受け取る前の段階で、売却先の候補を探している人は、買取(SiteBuy。当サイト運営の買取サービスです)も査定を相談できます。無料査定フォームから相談できます。契約の中身は、買取でも専門家に確認してください。

よくある質問

Q1. サイト売却に契約書は必ず必要ですか?

民法555条は、売買は当事者の約束で効力を生ずると定めています。売買に当たる場合、契約は書面が無くても成立し得る旨が民法555条から読み取れます。ただし、何を移し、いつ代金を払い、売った後の責任をどう限るかは、書面が無いと後で確かめられません。書面で残すかどうかも含め、専門家に確認してください。

Q2. 売ったサイトに不具合が見つかったら、売主はいつまで責任を負いますか?

民法566条は、種類・品質の不適合を買主が知った時から1年以内に売主へ通知しないと、追完・減額・損害賠償・解除ができないと定めています。1年は「知った時から」の通知期間で、引渡しから1年で責任が終わるという意味ではありません。売主が引渡しの時に不適合を知っていた場合などは、この制限は適用されません。請求権が最終的にいつまで残るかは専門家に確認してください。契約の特約も確かめてください。

Q3. AdSenseアカウントは契約でサイトと一緒に渡せますか?

Google AdSense ヘルプには、AdSenseアカウントを他のユーザーに譲渡することはできない、と書かれています。契約には「アカウントは譲渡対象外」と書き、買主が自分のアカウントを使う前提にします。詳しくはアドセンスサイト 売却を見てください。

Q4. 契約書は誰が作りますか?自分で作る必要はありますか?

経路で違います。ラッコM&Aは、売却フォームに入力して買主と合意すると、弁護士監修の事業譲渡契約書(売買契約書)が自動生成されます。個人間の場合は、自分たちで作る場面が多くなります。進め方はサイト 売却 個人間を見てください。

Q5. 表明保証で書いた数字が違っていたらどうなりますか?

表明保証条項には、違反に基づく損害賠償や契約の解除といった補償等の規定も、通常設けられるとガイドライン(p.22)は説明しています。期間と上限は契約次第です。自分の数字は、管理画面で確かめてから書いてください。SiteBuyは査定資料に虚偽がある場合を買取対象外としていますが、これはSiteBuyの条件であり、契約条項の説明ではありません。

Q6. 契約書は弁護士に見せたほうがよいですか?

ガイドライン(p.19)は、最終契約の締結時に弁護士の意見を求めることを広義のセカンド・オピニオンとしています。ただし個人のサイト売買への直接適用は出典に書かれていません。判断が分かれる点は、専門家に確認してください。