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サイト売却の消費税は自分が納める側か?免税の判定と税抜額×10%の試算【2026年版】

2026-10-13

この記事の要点

国税庁の各ページは2026年10月13日に確認しました(タックスアンサーは令和8年(2026年)4月1日現在の法令等、質疑応答事例は令和7年(2025年)8月1日現在の法令・通達等に基づく表示)。この記事は税務上の区分を断定するものではありません。

サイト売却の消費税は、売主が課税事業者で事業として売る取引なら標準税率10%が課され、免税事業者なら課されない

サイト売却の消費税は、売主が課税事業者で、事業として対価を得て売る取引なら標準税率10%(うち地方消費税2.2%)が課される仕組みです。国税庁は、課税の対象を「国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等」としています。売主が免税事業者や事業者でない者の場合、資産を譲渡しても消費税等は課されず、譲渡価額に消費税等の額は含まれません。

サイトの売却がこの課税の対象に当たるかは個別判断です。 国税庁が公表しているページには、Webサイトやドメインの譲渡を名指しした記述が見当たりません。後述のとおり無形資産も「資産」に含まれるため課税取引に当たり得ますが、実際の区分は税理士に確認してください。

もう一つ、見落としやすい例外があります。基準期間の課税売上高が1,000万円以下でも、適格請求書発行事業者(インボイス発行事業者)の登録を受けている場合、納税義務は免除されません。title の「原則免除」は、この例外に当たらない典型ケースの話です。

自分が納める側かは、基準期間1,000万円→特定期間→インボイス登録→課税事業者選択→新設法人の順に確かめると分かる

次の5つを上から順に確かめ、最初に「納税義務あり」に当たった行が答えです。どれにも当たらなければ、原則として納税義務は免除されます。

  1. 基準期間の課税売上高が1,000万円を超えるか
  2. 特定期間の課税売上高(または給与等支払額の合計)が1,000万円を超えるか
  3. インボイス発行事業者の登録を受けているか
  4. 課税事業者選択届出書を提出した課税期間か
  5. 設立1期目・2期目で、資本金が1,000万円以上の法人などに当たるか
順 確かめること 納税義務あり(免除されない)になる条件 確かめ先の目安
1 基準期間の課税売上高 1,000万円を超える。基準期間は個人=その年の前々年、事業年度が1年の法人=前々事業年度 前々年(前々事業年度)の確定申告書・決算書の課税売上高
2 特定期間の課税売上高 基準期間が1,000万円以下でも、特定期間が1,000万円を超えると免除されない。特定期間は個人=その年の前年の1月1日から6月30日、法人=前事業年度開始の日以後6か月(原則。前事業年度が1年未満なら異なる場合あり)。判定は課税売上高に代えて給与等支払額の合計額でもできる 前年1〜6月(前事業年度の最初の6か月)の売上と給与の集計
3 インボイス発行事業者の登録 登録を受けていると、基準期間が1,000万円以下でも免除されない 登録通知書などで登録の有無を確認
4 課税事業者選択届出書 提出して課税事業者となっている課税期間は、基準期間が1,000万円以下でも免除されない 届出書の控え、税務署への確認
5 新設法人 基準期間がない事業年度(設立1期目・2期目)で、事業年度開始日の資本金が1,000万円以上の法人などは免除されない 登記上の資本金の額

1〜5のどれにも当たらない場合に限り、納税義務は原則として免除されます(国税庁タックスアンサーNo.6501)。表は消費税の納税義務の判定だけを抜き出したもので、設立の経緯や事業年度が変則的な場合の細部は税理士に確認してください。売却手続き全体の流れは サイト 売却 手続き にまとめています。

副業の個人が事業として売ったことになるかは反復・継続・独立性で分かれ、法人は活動のすべてが事業になる

課税の要件にある「事業として」とは、対価を得て行われる資産の譲渡等を反復、継続かつ独立して行うことで、個人事業者・法人の区別なく適用されます。

売主 「事業として」の考え方(国税庁) サイト売却での見方
法人 活動はすべて事業として行う取引 法人が売るサイトは、事業として売る取引になる前提で考える
個人事業者 反復・継続・独立して行うかで判断 副業ブログの運営が反復・継続・独立に当たるかは、運営の実態次第。断定できないので税理士に確認
事業者でない個人 給与所得者がたまたま自家用車を売却する行為などは事業として行う取引にならない(国税庁の例示) この例示は自家用車の話で、副業サイトの売却がこれに当たるとは書かれていない

国税庁の例示(自家用車)を、副業サイトの売却にそのまま当てはめることはできません。収益が出ているサイトを継続運営してきた場合は、事業として売る取引と見られる可能性があります。個人のサイト売却で所得税側がどうなるかは、アフィリエイトサイト 売却 確定申告 で別に扱っています。

サイトの中身のうち、ノウハウや権利などの無形資産は消費税法上の資産に含まれ、土地などは非課税で、営業の譲渡は区分して課税する

消費税の「資産」には、権利その他の無形資産が含まれます。国税庁は、特許権・商標権などの権利や、ノウハウその他の無体財産権の譲渡も資産の譲渡としています。

対象物 国税庁資料での扱い サイト売却での見方
権利・ノウハウなどの無形資産 資産に含まれ、譲渡は資産の譲渡 サイトの記事・運営ノウハウ・権利が該当し得る。ただし「サイト」「ドメイン」の名指しは無い
事業に使っていた建物・機械・車両などの事業用資産 事業者が事業として行う場合、事業用資産の譲渡も課税される サイト運営に使った資産を事業として売るなら同様に考える
土地・有価証券・郵便切手類・印紙・物品切手・一定の身体障害者用物品 譲渡は原則非課税 ドメインやサイトはこの列挙に無い
営業の譲渡(営業権・土地・建物・債権債務をまとめて譲渡) 課税資産と非課税資産の対価を合理的に区分して課税する サイト売却を事業譲渡の形で行う場合の参考。国税庁の事例は大規模な取引

つまりサイトの売却は、無形資産の譲渡として課税取引に当たり得る一方、明文の例示は見つかっていません。契約を結ぶ前に、売却の形(サイト単体の譲渡か、事業ごとの譲渡か)を含めて税理士に確認すると安全です。

課税取引として売る場合の消費税は税抜額×10%で、税抜100〜500万円なら10〜50万円になり、契約書が税込か税抜かを売却前に確認する

課税事業者が課税取引としてサイトを売るなら、消費税は**税抜の売却額×10%**です。次の表は、売却額(税抜)を編集部が仮定した試算で、実在の取引ではありません。標準税率10%(地方消費税を含む)で計算しています。

売却額(税抜・編集部の仮定) 消費税額(編集部算出) 補足
100万円 10万円 100万円×10%
300万円 30万円 税込の支払総額は330万円。消費税30万円のうち地方消費税分(2.2%)は6.6万円
500万円 50万円 500万円×10%

100万円未満や500万円を超える場合は、想定する税抜額×10%に読み替えてください。免税事業者が売る場合や、サイト売却が課税取引に当たらない場合は、この消費税は発生しません。表の額は売却額にかかる消費税(売上に係る消費税額)で、実際に納める額は仕入税額控除で差し引いた後の額です。インボイス登録を機に免税事業者から登録した人は、後述の2割特例・3割特例が使える場合があり、簡易課税を選んでいる人は簡易課税で計算します。どちらの場合も、納める額は表より少なくなることがあるので、税理士に確認してください。

契約書の金額が税込か税抜かは、売却前に必ず確認してください。たとえば「300万円」と書かれた金額が税抜なら、買主の支払総額は330万円になります。税込の300万円なのか税抜の300万円なのかで、受け取る額が変わります。

売却にかかる手数料側の消費税にも触れておきます。課税事業者は、課税売上げに係る消費税額から課税仕入れ等に係る消費税額を控除します(仕入税額控除)。控除を受けるには、原則として適格請求書発行事業者から交付を受けた適格請求書が必要です。手数料の控除可否は個別事情で変わります。手数料の料率の比べ方は、サイトM&A 手数料 と ブログ売却 手数料 を参照してください。

サイトの売却代金が事業用資産の売却代金に当たる場合は、売却年の翌々年(法人は翌々事業年度)の免税判定の課税売上高に入り得るので、1,000万円を超えそうなら先に税理士に確認する

国税庁の質疑応答事例は、免税事業者に該当するかの判定をする場合、手数料収入や事業用固定資産の売却代金も課税売上高に含めるとしています。サイトの売却代金がこの事業用資産の売却代金に当たるかは個別事情ですが、当たる場合は、売却年が基準期間になる年の判定に響きます。

時点(個人の例) 起きること
売却した年(例: 2026年) サイトを売り、代金を受け取る。この年の課税売上高に入る場合がある
その翌々年(例: 2028年) 2026年が基準期間(前々年)になる。2026年の課税売上高が1,000万円を超えていれば、2028年は納税義務が免除されない

法人は、売却した事業年度が前々事業年度になる事業年度(翌々事業年度)に響きます。売却益を含めて基準期間が1,000万円を超えそうなら、売却の時期や形を決める前に税理士へ相談するほうが安全です。これまで免税事業者だった人が、売却をきっかけに数年後から消費税の申告が必要になる可能性があります。

2割特例は令和8年9月30日を含む課税期間までなので、インボイス登録の有無と申告期限を確かめてから税理士に相談する

インボイス制度を機に免税事業者から登録した事業者向けの負担軽減策は、時期が決まっています。以下は2026年10月13日時点の国税庁資料に基づく整理です。

制度 内容と対象期間 対象
2割特例 令和8年(2026年)9月30日までの日の属する課税期間が最後。個人事業者は令和8年分(2026年1月〜12月)全体が対象。法人は同日を含む事業年度までが対象(編集部の読み取り)。課税事業者選択届出書の提出で課税事業者となった場合にも適用がある 免税事業者がインボイス発行事業者となった場合
3割特例 令和9年分・令和10年分は、納付する消費税額を売上に係る消費税額の3割にできる 個人事業者で、インボイス制度を機に免税事業者からインボイス発行事業者となった者に限る
簡易課税制度 基準期間の課税売上高が5,000万円以下の課税期間で使える。選択届出書の提出が必要 個人事業者は基準期間=前々年、法人は原則前々事業年度

申告期限は、個人事業者が翌年の3月31日まで、法人は原則として課税期間の末日の翌日から2か月以内です。

税理士に確認したい点は3つです。 ①サイトの売却が課税取引に当たるか(売却の形を含む)、②自分が納税義務のある課税期間か(上の判定表)、③売却代金が数年後の免税判定に入るか。この3点をメモして相談すると、話が早く進みます。

よくある質問

Q1. サイト売却で消費税がかからないのはどんなときか

売主が免税事業者の場合は、資産を譲渡しても消費税等は課されず、譲渡価額に消費税等の額は含まれません。基準期間の課税売上高が1,000万円以下でも、インボイス登録・特定期間・課税事業者選択などに当たると免除されない点に注意してください。サイト売却が課税取引に当たるかは個別判断なので、税理士に確認してください。

Q2. 副業のブログを売った場合も消費税を納めるのか

副業の個人でも、反復・継続・独立して行う事業として売る取引なら、課税事業者のときは課税の対象になり得ます。国税庁の「事業として行う取引にならない」例示は自家用車の売却で、副業ブログへの当てはめは断定できません。納税義務の有無は判定表で見当をつけ、最終判断は税理士に確認してください。

Q3. 売却額は税込と税抜のどちらで契約書に書くのか

契約書ごとに確認が必要で、この記事の資料からは一律には言えません。課税取引として売る場合の消費税は税抜額×10%で、税抜100〜500万円なら10〜50万円です(編集部の試算)。税込金額で合意するのか、税抜金額に消費税を上乗せするのかを、署名前に明記しておくと食い違いを防げます。

Q4. インボイス登録していないと売却に影響するか

売主側では、登録を受けていると基準期間が1,000万円以下でも納税義務が免除されません。買主・手数料を支払う側では、仕入税額控除を受けるには原則として適格請求書が必要です。売却の相手方が課税事業者かどうかによって影響が変わるため、税理士に確認してください。

Q5. 消費税の申告はいつまでにするのか

個人事業者は翌年の3月31日まで、法人は原則として課税期間の末日の翌日から2か月以内です。納税義務の有無が分からないまま期限を過ぎないよう、売却を決める段階で判定しておくと安心です。

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